【京都てらなび】日蓮宗 知足山 常徳寺(じょうとくじ)

常徳寺

知足院を由来とする日蓮宗寺院。常盤地蔵が安置されている。

常徳寺 は日蓮宗妙顕寺派の寺院で、本尊は十界曼荼羅。平安時代に創建された知足院(天台宗寺院、のちに廃絶)を起源とし、1628年(江戸時代、寛永5年)に日奥を開基として日蓮宗寺院として復興された。

知足院は平安時代末期の関白・藤原忠実の隠居寺として有名で、源義経(牛若丸)の母・常盤御前が安産祈願のために参ったとも伝えられる。

知足院の頃、常盤御前が参ったとされる地蔵菩薩像は「常盤地蔵」の名で呼ばれている。

常徳寺

観光寺院ではないため、一般に公開されてはいない。

大寺院だった知足院を復興した日奥(にちおう、1565-1630)

日奥は妙覚寺21世(1592年)、日蓮宗不受不施派の祖。豊臣秀吉や家康の千僧供養会への出仕要請を拒否するなど信念を貫き流罪となった。
その信念に感服した家康は1612年に日奥を赦免し、1623年には京都所司代が不受不施について折紙を出している。

1628年に、知足院を復興し常徳寺としした。

知足院

知足院は、918年(平安時代)以前に、紫野・雲林院付近に創建された天台宗寺院で、不動明王像(知足院不動)、如意輪観音、釈迦像の三尊を本尊にしたという。
関白藤原忠実の隠居寺として有名で1162年に忠実はここで没しており、知足院関白と呼ばれた。後に寺院は焼失したという。

常徳寺の山号である知足山は、知足院に因んでいる。

【名称】 常徳寺(じょうとくじ)
【住所】 京都市北区紫竹東栗栖町28
【電話番号】075-491-6480