【京都てらなび】臨済宗大徳寺派 芳春院(ほうしゅんいん)

芳春院 は女性(前田利家の妻、松子)が建立した寺院。

臨済宗大徳寺派の塔頭寺院。前田家をまつる霊屋、二層からなる昭堂をそなえる。1608年(慶長13年)に玉室宗珀(ぎょくしつそうはく)を開祖として、芳春院(前田利家の妻、松子)により前田家の菩提寺として建立された。

金閣・銀閣・飛雲閣と並び京の四閣と称される京都府指定有形文化財。大徳寺塔頭22院の中でも、女性が創建した寺院はこれだけである。

 

火災による焼失と再建

1608年創建の建造物は1796年の寛永の大火で焼失している。2年後に前田治脩によって昭堂と書院が再興されている。1617年に建立された昭堂も1815年の再建であることが明らかになっている。

明治期の廃仏毀釈で荒廃し堂宇のほとんどを失う。1875年(明治8年)に旧金牛院を移築して復興する。

玉室宗珀(ぎょくしつそうはく、1572-1641)

江戸時代の臨済僧で、宗園の法をつぎ京都大徳寺の147世住持をつとめた。紫衣事件にかかわり3年間流罪となる。芳春院の他、大源庵や高林庵などを創建している。

芳春院

境内の電線は地中化され心地よい景観が。

地蔵尊をまつる御堂に「一期一会」の扁額

芳春院

【名称】 芳春院(ほうしゅんいん)
【住所】 北区紫野大徳寺町55
【電話番号】 075-492-6010