【京都てらなび】日蓮宗 宝塔寺塔頭 慈雲院(じうんいん)

慈雲院

慈雲院 のある宝塔寺は、京都最古の多宝塔でも有名。

 慈雲院 は日蓮宗妙顕寺派、深草山(じんそうざん)宝塔寺の塔頭のひとつ。開山は日銀の弟子、日利。

明暦3年(1657年)創建で、明治期に同じく塔頭の玉泉院を併合した。

宝塔寺は藤原基経発願し時平が大成した極楽寺(ごくらくじ)を基とし、当初は真言宗系寺院だった。1307年に住持が日像に帰依して日蓮宗に改められた。境内には6つの塔頭寺院が並び、そのうちのひとつが、慈雲院である。

 

静謐な堂内

宝塔寺を再興した日銀

室町時代、応仁・文明の乱(1467-1477)によって京都の多くの寺院が荒廃し、宝塔寺も例にもれず永らく焼失したままとなっていた。

天正18年(1590年)にようやく、日銀( 妙顕寺12世日堯の弟子、宝塔寺の8世となる)によって再興され妙顕寺の末寺となり、その日銀の弟子だった日利(妙顕寺20世)が開いたのが慈雲院である。

妙顕寺の日利

日利は本圀寺(ほんこくじ)の日隆(にちりゅう、本能寺開山)、小倉山の日現(池上本門寺11世)と並んで傑出した弟子として、日莚(にちえん、妙顕寺17世、身延山久遠寺29世)の葬儀にも3人が馳せ参じたと「隆源院日莚上人略伝」にある。

慈雲院 本堂

【名称】 慈雲院(じうんいん)
【住所】 京都府京都市伏見区深草宝塔寺山町32-6
【電話番号】075-642-0329