【京都てらなび】解脱山 禅華院(ぜんげいん)

禅華院

臨済宗大徳寺派の寺院。本尊は釈迦如来で、左右脇侍に地蔵観音二菩薩を安置する。江戸時代、寛永年中(1624~1645年)に開祖清厳禅師(大徳寺第170世)により創建された。(寺伝)

修学院離宮の表総門の南にある寺院で、鐘楼を備えた山門が特徴的。

この地にはかつて天台宗比叡山三千坊のひとつがあったとされる。江戸時代に臨済宗の僧、清厳宗謂(せいがん そうい、千利休の孫である千宗旦(せん そうたん)の参禅の師で各地に寺院を建てた、大徳寺の170代目の住持)による中興を経て現在に至る。

1977年に平安時代元慶年間(877~884年)創建の雲母寺(きららじ、1885年廃寺)より、雲母(きらら)坂地蔵2体(1126年銘)を遷す他、鎌倉時代作の大石仏など、複数の古い石仏が境内に安置されている。

堂内には本尊・二地蔵の他、楠木正成(くすのき まさしげ1336没)の信仰を得たという「圓通観音」や毘沙門天・弁才天と合体した「三面大黒天」も安置されている。

建物も歴史があり、鐘楼を備える山門は江戸時代文政九年(1826年)に修学院離宮の建物を移築し修復したものである。本堂は昭和御大典(1928年)の建物を一部下賜され1929年に再建したものである。

趣のある庭園も、江戸時代の茶人・小堀遠州(1579-1647)の作と伝えらえる。また、境内には数本の楓があり紅葉でも有名。

 

禅華院 鐘楼

二層目に鐘楼(山門裏より)

禅華院 石仏

阿弥陀如来坐像(鎌倉後期、176cm)

禅華院 石仏

地蔵菩薩坐像(鎌倉後期、128cm)

禅華院 山門

【名称】 禅華院(ぜんげいん)
【住所】 左京区修学院烏丸町20
【電話番号】 075-781-2609