京都市の2月、3月は 火災 が最も増える時期です。

2月、3月の火災に注意。

真冬よりも空気の乾燥する2月、3月の 火災 に注意を

平成28年京都市の月別の火災状況(京都市消防局)を振り返ってみると2月、3月がもっとも火災が多い結果でした。残念ながら2018年も、年始から市内寺院で 火災 が発生しています。

一般的な住宅火災と違って、寺院の場合は一度火災が起こればその被害額は大きく、復旧までの影響も計り知れません。火災への備えは寺院にとって欠かせません。

伝統ある寺院の多い京都市では文化財防火デーである1月26日に寺院での合同消防訓練がおこなうなど、文化財防災に力を入れています。

そもそもが、文化財防火デーは昭和26年1月26日の法隆寺(世界最古の木造建築物)の火災を由来とします。寺院にとっても2月~3月は、火災に最も注意すべき時期と言えます。

寺院の火災保険について

寺院の再建費用は大変高額です。そして寺院の保険でもっとも重要なのは評価額の設定になります。保険金額ばかり意識しても、評価額とのバランスが取れていなければ必要な保険金支払いは得られません。定期的に評価・鑑定をし、目的に応じた保険金額を設定する必要があります。

経過年数や使用消耗によって下がった建物や家財の価値を基準にして損害額をお支払いするため、修理費が全額補償されなかったり、同等のものを新たに建築あるいは購入するだけの費用が補償されなかったりすることがあります。

おてらの火災保険

寺院専門のアドバイザーが、火災保険見直しのお手伝いをします。

保険は日々進化しています。ご相談も無料ですので、定期的な保険の見直しがおすすめです。
ご相談をお待ちしております。

寺院火災が増えてます。

今年に入ってから複数の火災が報告されています。 空気が乾燥するこの時期、火元にご注意ください。

2018.01
2018.02
2018.03
2018.04
2018.06.18

2018.01

【左京区】2018年1月25日
銀閣寺の近くにある 安楽寺 の庫裏が全焼

 25日午前6時10分ごろ、国の登録有形文化財が複数ある 安楽寺 より110番通報。境内の庫裏(木造2階建て2棟、計約150平方メートル)が焼失、有形文化財の本堂、書院、山門に被害なし。京都市消防局は庫裏が火元で、隣接する客殿にも燃え移ったとみている。

安楽寺は哲学の道や法然院の近くにあり、7月のカボチャ供養で知られる

2018.02

【福知山】2018年2月4日
京都府福知山にある教念寺の庫裏が全焼

4日午後1時半ごろ、京都府福知山市野花、浄土真宗本願寺派教念寺から出火、庫裏部分の木造2階建て延べ約450平方メートルが全焼、2時41分鎮火。出火当時は無人だった。

両丹日日新聞~『近所の人によると、暖炉付近から火の手が上がり、「ものの5分ほどで広まった」という。』

2018.03

【右京区】2018年3月9日
嵯峨野にある 化野念仏寺 の物置でボヤ

9日午後4時50分ごろ、京都市右京区の化野(あだしの)念仏寺から「物置から煙が出ている」と119番通報。境内にある木造平屋の物置小屋の屋根裏など約5平方メートルを焼いた。

産経WEST~『午後1時半ごろ、竹を焼いて作った炭を寺の関係者が物置内に置いたという。』

化野念仏寺 は「千灯供養」で知られる浄土宗の寺院。

2018.04

【伏見区】2018年4月18日
伏見にある 伏見稲荷大社 のほこらでボヤ

18日午後3時ごろ、京都市伏見区の 伏見稲荷大社 の職員から「ほこらが燃えている」と119番通報。境内にある木造平屋の拝所の屋根の一部、約0.6平方メートルを焼いた。

拝所は稲荷山の中腹、熊鷹社の近くで、外国人観光者が火のついているのを発見し、近くの茶屋の店員がバケツで消火した。

西日本新聞~『市消防局はカラスがろうそくを落としたことによって出火した可能性もあるとみている。(中略)過去にカラスが境内に供えられた火の対いたろうそくを運んだことが原因とみられるぼやもあったという。』

伏見稲荷大社 の熊鷹社は「こだま池」のほとりにあり、池に向かって拍手する反響の早さで、願いの叶う時期を知ることができるという。

過去(2013年12月15日午後3時40分ごろ119番)には伏見稲荷大社北側の参道脇で、樹齢百年の大木の一部を焼くぼやがあった。火事の直前、参拝客から「火のついたロウソクをカラスがくわえて飛んでいった」との目撃情報があった。カラスは、ろうそくの油脂分を好むという。

2018.06.18

文化財被害2018.6.18

地震(平成 30 年 6 月 18 日 )に伴う被害

【 6 月 18 日 7 時 58 分に発生した地震の概要】
・発生日時 平成 30 年 6 月 18 日 7 時 58 分頃
・震源地名 大阪府北部
・震源の深さ 約 13 ㎞
・規模 マグニチュード 6.1

6/23まで、余震が確認された。

本地震による文化財への被害は以下の通り

【重文】
  • 西園寺木造阿弥陀如来坐像 仏像頭部の肉髻珠が脱落
  • 旧武徳殿 漆喰壁一部ひび割れ及び浮き、建物北側の敷石にずれ
  • 旧真宗信徒生命保険株式会社(本願寺伝道院) 内部天井の一部破損、扉金具の損傷
  • 三十三間堂 木造千手観音立像 57 躯の天衣、持物等の脱落及び落下
  • 泉涌寺木造観音菩薩坐像 宝冠の装飾が脱落
  • 大覚寺宸殿 漆喰壁の一部に亀裂
    客殿 漆喰壁の一部に亀裂
  • 角屋 棟瓦のずれ

【国登録有形文化財】

  • 京都大学尊攘堂 壁の一部亀裂、剥落
  • 月見館本館 一部瓦が落下
【国指定史跡】

  • 本願寺境内 唐門東側土塀の瓦が一部落下
  • 大覚寺御所跡 史跡地内建造物の壁に亀裂

【府指定】

  • 隣華院玄関 漆喰壁2面脱落、腰長押が避ける
  • 十輪寺本堂 降棟、軒瓦の脱落

【名勝】

  • 東本願寺渉成園 藤棚「紫藤岸」が倒壊
  • 並河家庭園 灯籠の上部が落下

【指定無し】

  • 安井金毘羅宮 石鳥居の一部落下
  • 泉涌寺 唐門の瓦落下
 
参考)京都市災害対策本部
6/18地震
http://www.bousai-kyoto-city.jp/bousai/dat/disaster/H300618jishin23.pdf
2018.06.18